その創作物は鑑賞に堪え得るか?

僕は折り紙制作を始めて40年以上になります。その過程で二度、激しい嫉妬と羨望、そして到底及ばないという絶望を感じました。

最初は、ビバオリガミで前川淳さんの作品を知ったとき、二度目は「天才たけしの誰でもピカソ」という番組で紹介された最前線の折り紙作品群を見た時です。

それはそれは、非常に大きな衝撃でした。もうすっかりやる気をなくしてしまいました。その後、何とか再生を果たし自分なりの創作をしていましたが、あの綺羅星の如く輝く作品に比べると、なんとも見劣りがするものでした。

そして何年もかかって、悩みに悩んだ末、複数折りを始めたのです。紙を複数枚、しかも長方形を用いるということは、「長い手足」や「紙の重なりの少ないスッキリ感」を得ることができます。その反面、作品の完成度を非常に高めねなければ、やる意味がありません。これまでその方針で数作品制作しましたが、ある程度成功したとは思っています。

しかし、ここ最近多くの作家さんの作品をフリッカーなどで知り、それと比較して、果たして自分の作品は鑑賞に堪えるのか?見応えを感じるか?・・・と、感じています。

推敲を重ね、妥協せず、もっともっと完成度を高める必要があります。他者を凌ごうということではありません。自分の表現の限界、果てを追求したいのです。また「見応え」ということを考えた時、作品はある程度大きくなければならないと思っています。

現在制作中の「グリムリーパー」は、上記のような意味で、現時点での集大成にしたいと思っています。

 

現在 制作中の作品について・・・エッシャー的アプローチ

M・C・エッシャーは、数多いデッサンと模型の制作を行ってから作品制作に取り掛かります。それは、頭の中にある作品を取り出すのに、想像だけではデッサン出来ないことや、模型を作る段階で構造がよりリアルになるからだと思います。

僕も、以前から模型を用いたり、デッサンしたりしていますが、今回は徹底的にやってみようと思ったのです。

現在制作中の作品は、死神が壁を通り抜けて出現する場面を考えています。

まだ、紙を使っての制作はしていませんが、ラフデッサン→模型製作→場面の模型制作→設計図 まで済んでいます。

ちょっとだけ模型をお見せいたします。

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これは 以前から使っているポーズ用の人形(針金で制作)に書店の青いビニール袋で作った装束をセロテープで張り付けたものです。

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作品完成には、まだまだかかりそうですが、どうやら実現可能なところまでこぎつけました。

題は「グリムリーパーの出現もしくはアレイスター・クロウリーの絶望」にするかな・・・なんて考えています