ゴブリン③・・・子鬼の祭儀

タン   タ   タ   タン   タン    タ   タン   タン

端っこ村の 奥の森

立ち入るものの 居らぬ場所

草踏む音が するところ

そこは秘密の 祭儀場

子鬼の秘儀の 祭儀場

 

  タン   タ   タ   タン   タン    タ   タン   タン

音を探りて 眺むれば

族長ゾーリ ただ一人

長剣ひとつ 地に刺して

手にも剣持ち それを打つ

調子に合わせ 足も踏む

 

タン  タ  タ  タン  タン   タ  タン  タン

一糸乱れぬ その調子

次第に速さ 増してゆく 

ゾーリ一声 「謳」と呼ぶ

足踏む音が 加速して

苔地の長剣 唸りだす

 

タン タ タ タン タン  タ タン タン

早半時の 時が過ぎ

剣の唸りが 高まりて

森のしじまに 響くとき

見よ、その剣の 鍔周り

白き煙気が 沸き出でる

 

タンタタタンタン タタンタン

煙気広がり、剣包む

さながら家蚕の 大繭よ

タンタタタンタン タタンタン

タンタタタンタン タタンタン

 

ゾーリ気を込め 「漂」と呼す

煙の繭に 覆われた

白刃、揺らめき 浮上する

森の木々の さらに上

やいばの繭が 舞い上がる

 

大木断ち割る 気を宿し

やいばの繭は 動き出す

向かうは旅の 小鬼たち

村の願いを 託すもの

輝き石を 探すもの

 

タンタタタンタン タタンタン

タンタタタンタン タタンタン

タンタタタンタン タタンタン

タンタタタンタン タタンタン

 

ゾーリ呟く 「これでよし」

タタンタン